231031詠 十月尽山蔭の田は人のゐず 山峡の稲田いづこも瑞穂かな 秋郊を歩めば寂し石を蹴る 茸山クボドンといひ親しまれ 穭田にミレーの生きはいかにとぞ (黒揚羽と茶の花の歌)
2023年10月のブログ記事
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231029詠 秋の雲実相寺山にある神秘 秋天の涯なき青を我が仰ぐ 愛犬のゐぬ日がいつか秋深し 鶴見嶺もつづきの尾根も秋夕焼 秋晴をときにはよろけ我が歩く (支配者の歌)
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231028詠 秋晩く日々の祈りの定まりぬ 秋行くか草の宴を日々愛し 蓼群(たでむら) 木の葉連れ坂を下るよ秋の風 突き抜けて時空の過去へ天高し これ以上心濡らすな秋の雨 (短歌の部)
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231027詠 ヘイジュードのリフのラララや秋未明 ビートルズのリフに酔へるも晩秋か 実紫日向下り来て相模湖に 狗が死んで老籠りきり冬隣 晩秋の影しのび来る未明なり (宇の一兵士に)
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231026詠 行秋や海浪隠す沖の波 秋の涯海浪沖をまだ見せず 秋長けて海浪太る波を呑み 行秋の未明しんしん鬱の内 秋灯下心に欲しい夜想曲 (算段の歌)
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231025詠 冦の来る海浪高し秋の暮 獣に落つる国あり冬近し 晩秋の海浪荒れて世が移る 冦出でて戦火が上る遠近に 治め得ぬ国破綻して秋の涯 (短歌の部)
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231024詠 星宿の移る荘厳秋惜しむ 母を狗を星宿に容れ行秋ぞ いづこにも冦出でて荒れ冬隣 獣に劣る鬼畜か冬近し 行秋は世のをちこちの戦火にも 私の今交流している黒アゲハの黒ちゃんと衝撃的な 出逢いがあったので2首
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231023詠 夢中なるパタパタ音に覚めて秋 梅の木の陰深うして暮の秋 十月の庭に華やぐ蓼孤独 露寒のひんがしの庭草をとる 行秋の頃となりたり居間静か (知床峠の歌)
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231022詠 リベラルといふ蓑のあり秋深し 無為は罪か秋風の中人が死ぬ 文字にする義心に吹けや秋の風 老耳にありなしにして虫時雨 老耳の確かにこれは鉦叩 (各々の人の歌)
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231021詠秋揚羽 挨拶をいつもしに来る秋揚羽 秋揚羽確かに意志をもつ飛来 寂しきは秋の揚羽に情移せ 秋揚羽しばし我見て翔けり 秋水を庭に流して揚羽待つ (いつでも出来る短歌)
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231020詠 職員室の前深呼吸公孫樹降る 追憶西武蔵小5句 遠足は今年小ケ倉茸採 先生が熱燗を酌むよき日和 増収賄等不問 日の丸が上る校庭天高し タイムカプセル埋むる我らに銀杏降る (今日の短歌)
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231019詠 御犬様ニ体の神も留守にかな 狗に依りし一生なりしか秋暮るる 剱岳装ふ頃か我が内に 過ぎゆけば並べて幻秋風裡 父母も愛狗も脳裡秋の風 (短歌当日詠)
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231018詠 泪流れ次第に涸れて冬隣 良君 良く守る党成る小春隣かな 祝保守党4句 冬麗も近しと党が立ち上る 小春隣希望宛ら党が立つ 民守る小春心地の党と見む (短歌の部)
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231017詠 秋風に吹かれて海を黒揚羽 此の日頃親しき友に秋の蝶 うそ寒や自の悪を他に嫁す輩 あしひきの両子満山装へり 早々と秋の炬燵も愛狗ゐず (短歌の部)
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231016詠 寒ざむと秋時雨降る夕かな 暮の街秋灯のなき通りあり 秋深し君亡き部屋の一と所 空しさを遣らふ術なし秋時雨 君死んで即是空の秋の暮 (短歌の部)
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231015詠 此の日頃秋の蝶見ず庭無音 かにかくに秋長くるらし風の中 然らんば並べてが夢かえのこ草 蟷螂も枯れ始めしか木に縋り 蛹は命あるのか不動秋風裡 (短歌の部)
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231014詠 狗の寝ねし居間の一角ひそと秋 研三も道夫も来たり居間の秋 老いは皆星座と移る秋思かな 秋深し老体に入るコーラ液 人見知り今も治らず老の秋 (短歌の部)
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231013詠 黒光りする油虫即潰す 本能はただ油虫潰すのみ 芒原より入りしか医務行政 龍胆の香が亡者らの死を嘆く 吾亦紅なほ夢を追ふらしく立つ (短歌の部)
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231012詠 刈り残す秋草を抱き揚羽の子 代々を受け継ぎ庭の秋揚羽 うそ寒の庭には来ぬよ揚羽蝶 事務所裏茶の木に初の蕾かな 君死んで我が家しんしん秋思満つ (短歌の部)
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いつも短歌の方が読みにくいと思うので 変体仮名のいろはを表にしてみました 参考にしてください(^o^)
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231011詠 実紫湯の街は常湯気が立ち 鉄線花色褪せること知らぬらし ランタナの鉢に囲はれ世に馴染む 愛狗逝き秋日意義なき時が過ぐ 刈り残す草に縋るや秋揚羽 (短歌の部)
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231010詠 しんしんと愛別離苦の秋夜かな えのころと蓼の宴を垣間見る 穂芒に首撫でられて芋探す 薙野とふ古き平を自然薯掘 積置が秋某日に座右の書 (短歌の部)
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231009詠 語らひは秋の蝶には勝り得ず 子を背負つて母親バツタ頼もしき 長鎌で秋の庭草薙ぎにけり 何したき事とてもなく秋日和 十月や積置の書が友になり 吉田栖堂三体千字文 (短歌の部)
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231008詠 手繰る許りの蔓にはあらず葛の花 境界はここぞと咲けり曼珠沙華 ほぼ風に酔ひしれてをり秋桜 紫蘇のをしごいて後は塩まみれ すすき野にともに遊びし師も逝きぬ 内田師 (短歌の部)
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231007詠 庭に咲く野草が嬉し蓼の花 日遅れの満月見たり早出路 愛犬が日毎遠のく神無月 神の留守良君きみも出雲かも 庭に咲く蓼に故郷が顕ちにけり (短歌の部)
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231006詠 神無月墨書仕上がる一八丸 句集ヒトハマル 四百句の自選句集に月明り そこはかとなし別離後の神無月 蓑虫の宙に眠れる風の中 庭畑に草の穂立たす残生か 昨日のささやかな発見 1 庭の刈り残した茗荷の茎に黒揚羽の蛹一つ 2 事務所裏の空地の茶の木に数年経て蕾一個 (短歌の部)
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231004詠 声かけて秋の蝶呼ぶ庭遊び 愛狗逝きそこはかとなし秋の夜 良夜とぞ人は言ふとも寂しき夜 老人が時もて余す良夜かな 愛犬よ汝も出雲か神となり (短歌の部)
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231003詠 転職の夢覚めにけりそぞろ寒 山越の廁を借るや秋燦燦 宮居の秋竹笛吹に銭を遣る 落葉踏み八間石の山路越す 笹背負つて芋掘人が山下り来 (短歌の部)
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231002詠 柿食うて時移ろふを得心す 自失して物とり落す神無月 遠離る揚羽見送る神無月 黄ちやん黒ちやん秋の揚羽を愛しけり 二人一頭忽ち崩れ晩秋に (短歌の部)
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231001詠 風鈴が鳴らず秋来て部屋の中 釣竿が無用のままに九月尽 良夜とは言へぬ夜かな狗を亡くし 良君の亡き居間に差す月明り 愛犬と永久の別離や月の夜 (短歌の部)