作品5首:23年夏の4
成熟を求めてわれは生き来りいつしか老の寂
静ちかし
朝より蝉しきり鳴く声きこえ蝉も移ろふ時を
惜しむか
おもふまま生きて来にけりいくたびか死を免
れしさへ美しく
鈍き音たてて花火の上がりしが息みてあまね
く静寂が充つる
海見ゆる坂道にして鶴見坂あたりことしの白
粉花が咲く
成熟を求めてわれは生き来りいつしか老の寂
静ちかし
朝より蝉しきり鳴く声きこえ蝉も移ろふ時を
惜しむか
おもふまま生きて来にけりいくたびか死を免
れしさへ美しく
鈍き音たてて花火の上がりしが息みてあまね
く静寂が充つる
海見ゆる坂道にして鶴見坂あたりことしの白
粉花が咲く