行田法舎(ぎょうでんほうしゃ)のブログ

医療福祉と文芸が専門の田辺と申します。どうぞよろしくお願いします(^o^)

2023年11月のブログ記事

  • 231130詠

    231130詠 雪山の八間石(はちけんいし)を越えし日よ 水溜り凍れば滑り子ら遊ぶ 綿入の防寒頭巾既に夢 橇作る竹の節をば良く削り 魚の居ぬ冬川は我が内なる川 (亡き犬)

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  • 231129詠

    231129詠 上弦の弦下かげん冬の月 寒雲の下空朱(あけ)に海暮るる 冬深し生きの悲哀を包摂し 三ツ星をもはや梅干とは言はず 炉明が怪談奇談誘ふかな (宇宙讃歌)

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  • 231128詠

    231128詠 未発の中いまだに咲かぬ茶の花は 気高さは何か白花山茶花よ 冬蝶の紋黄よれよれ夕まぐれ 心さへ老に慣れたり石蕗の花 冷し茶を冬に飲むのも現代の世か (七十路)

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  • 231127詠

    231127詠 公信力なく疑はる老いて冬 書士業は絶大なりき辞めて冬 任意社団さほど公信なく寒し 世の中は疑念にあふる冬ざるる 標榜の流浪の民に還り冬 (葉集)

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  • 231126詠

    231126詠 上弦にして孤高かな冬の月 憧れの今川焼ぞ今夜食ふ 枝打は枝の根つこを打ち落せ コート来て妻が三歳若返る 出稼ぎが別府に居着き老いにけり (葉集185-186)

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  • 231125詠

    231125詠 生かされゐる証寒さに着膨れて 屋根壊し鶴見の北風は手強いぞ 境川下りゆく北風のいきり立つ 速吸の瀬戸を下るや冬の雲 冬いよよ無色の街が牙を剥く (葉集183-184)

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  • 231124詠

    231124詠 木枯の海へ出る他退路なし 霙晴れ風吹きすさぶ昼の街 「扇山は雪よ」と妻の渋き顔 昼時雨昼の木枯混じり合ひ 暖房を全開にして事務籠り (葉集181-182)

  • 231123詠

    231123詠 思ひ出を過去へ過去へと時雨かな 湯たんぽ抱き夢に親しき人招く らつきやうの紫に咲き日々やさし 人目避け時も捨てしか枇杷の花 時雨息み濡れし舗道が日に光る (絆の歌)

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  • ダリチョコさんに感謝!

    貴殿の「いいね!」のついた記事には大勢の方がおみえです 眼力のつよさに感謝です(^o^)ありがとうございます

  • 231122詠

    231122詠 冬の蚊のその懸命なさまは推す 着膨れて痛めし腰をただ庇ふ 血圧の高きを怖る冬未明 愛犬が逝き半年か年深し 幸ひは湯たんぽを抱く静寂かな (大根菜)

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  • ありがとうございます!

    ご来訪の皆様に感謝申し上げます 安倍元首相暗殺以来、ショックで、また愛犬の死去もあり、 ただ自分の作品を提示するのみの気力しかありませんでした フェースブックも閉じ、いまはXとこのムラゴンで意を発露 していこうとしています どうかつっけんどんなブログですが、ご愛顧のほどお願い申 し上げます(^o^)

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  • 231121詠

    231121詠 すくれたる心を解せ暖房機 注.すくる、は両子弁で、寒くて縮むこと。 心強き我の味方よとろろ飯 父ちやんも母ちやんも死に着膨るる 人死ねば現はもしや夢か冬 冬枝の先空となり空悼む 俳人正木浩一氏(故) (小睡眠)

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  • 231120詠

    231120詠 鶴見岳眠る湯郷に胡座組み 事務室の裏辣韮の花盛ん 紫がもつたいないな辣韮花 冬に知る「ん」に無と怒のニ体など 小春日やロキソが腰に効き始め (無位無賞)

  • 231119詠

    231119詠 山谷ある布団の国に埋もるる 夜毎抱く湯たんぽを我が友とする 行かず久し銀座柳の冬のバー 熱燗の梅干入と真砂女さん 愛狗の声北風に消え夢覚むる (赤プリ解体)

  • 231118詠

    231118詠 見守り事案に血圧上る北吹く日 人のため生くる性分菊一輪 ターミナルケアの尊さ石蕗の花 ラジウムの調査も遠し老いて冬 眼球提供某業も過去日向ぼこ (芹の庭)

  • 231117詠

    231117詠 終活の歌集の墨書進む冬 何欲るとなきに目眩か朝寒し 狗が死んで支柱の折れし年暮れよ 年寄はふくら雀を友とせむ この国のどこかが狂ふ小春の日 (愛狗逝き)

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  • 231116詠

    231116詠 耳鳴が分け入る冬の静寂かな 冬の蚊と冬の守宮の子らと住む しぐるるや旅に出づるの気力なく 冬立つやトンボも蝶もみな去りて 越冬蛹探す孤独や冬の庭 (茶の花)

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  • 231115詠

    231115詠 クボドンの疎林静かや笹子鳴く しぐれ紅葉を経た浄らかさ両子寺 孖渓涸れ梅園翁が遠き人   孖渓は享保時代の哲人三浦梅園の造   語で両子川のこと。昔藩侯よりの出   仕要請に対し、日々孖渓孖山を見れ   ば十分と梅園は辞退。 払横峰氏神までの冬麗ら 冬孖渓その辺よりの一生かな

  • 231114詠

    231114詠 天空にオリオンといふ過去光る 無位無賞の俳人がよし昼時雨 孤高かな冬星宿の下に生き 旅するか否熱燗がとかとんとん 冬木立真つ直ぐ空へ立つ清さ (憂ひ)

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  • 231113詠

    231113詠 冬来り揚羽の子らはいづくへか 揚羽の子去りて芹みな冬緑 揚羽の子蛹となりて冬越すと 母揚羽子揚羽と去り冬の芹 ジユリストといふ書も遥か日向ぼこ (風潮不穏)

  • 231112詠

    231112詠 老我は愛狗を恋ふや初冬も 伐り開き庭の明るさ冬麗 とめどなき別離の中の日向ぼこ オリオンに時を戻せと願ひけり 小春日や蝶の幼子みな去りて (食の歌)

  • 231111詠

    231111詠 いつの間に裏の柿の木枯木立 オリオンを従へて月欠け始む シリウスやオリオン支へ月支へ 未明なる天体シヨーの冬仕様 出でそめし火星も入れて冬星座 (揚羽慕情)

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  • 231110詠

    231110詠 「ラツキーどうしたの」冬の夢覚め愛狗ゐず 実南天難を変へよと見て祈る 赤黒のボールペンとも冬来る 物見れば句にする老の冬一日 生物好き庭好きの我小六月 (入管危機の歌)

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  • 231109詠

    231109詠 政界も季節も寒し緊縮へ 医療審 異次元といふ目眩し冬に入る 実南天難を転ずと部屋に置く 一蝶の紋黄も去りて庭の冬 悲しみの続きしままに冬来る (老の日常の歌)

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  • 231108詠

    231108詠 冬の蚊に血をやりたいが然りとても 錯誤して違反の切符冬近し 一方通行守るも13分通学路中 違反意志なき罰金も冬に入る 通学路は危険選べと冬の罠 不合理といふ合理あり冬の朝 (夕時雨の歌と出雲文字寸考)

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  • 231107詠

    231107詠 尾は天に祈り真鴨の川漁り 揚羽の子九匹育つ冬芹に 梅黄葉の羽破揚羽(はねやれあげは)と別れをす 尾根の刃鋭く劔冬に入る ニ斜り(ふたなだり)とがる劔の雪白し (老人の歌)

  • 231106詠

    231106詠 官僚は利権奴なりやそぞろ寒 柿食ふて国を愛すに何を為す 宿酔を包む未明の冬隣 茸山幕引迫り兄愁ふ 両袖を刈田に仕立て両子谷 (黄揚羽子の歌)

  • 231105詠

    231105詠 大叔母が来る干柿を土産とし 杵築太田中山田 籾殻焼く芋が焼ければそれでよく 紅葉刈する街住みの分限殿 分限殿(ぶげんどん)は国東弁で金持ち 引き摺つてゐて晩秋の目に涙 帰路(かへりぢ)に我を労ひ狩猟月 (神代文字三首)

  • 231104詠

    231104詠 あと何年兄貴と飲むか刈田風 新藁はかくれんぼしてうち解せ 稲架匂ふ居間にも時にナポレオン 文化の日文字こそ現切り開く 豊年といふに静かさ両子谷 (短歌の部)

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  • 231103詠

    231103詠 見まく欲る愛狗は過去へ冬隣 寝不足は事務室で埋め秋の果 桜黄葉の降る下を来て句会かな 七十路は時を楽しめ冬に入る 冬未明あかりふとろの西東 (短歌の部)

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  • 231102詠

    231102詠 稲を扱く千歯の音が絶頂に あの案山子我に似てゐる両子谷 菊花展俳人菊生逝き遥か  菊作り一筋鈴木菊生 新藁の香ばしき中かくれんぼ 約りはこれに至るやとろろ飯  昨日の分です(^o^) (揚羽の子と黄ちゃん黒ちゃんの歌)

  • 231101詠故郷両子

    231101詠故郷両子 紅葉山しぐれもみぢの両子寺 装へる両子山から奥之院 水走る峠も小春日和かな 走水峠 葦を刈る人ゐずなりし嗚呼故郷 稲刈れば父は必ず指を切る (北山慕情3首)これ明日用でした(笑)明日、今日の用分を載せますね(^o^)